夜の期待値の積み方~決別~
さて、お久しぶりの期待値シリーズだが今回はめちゃくちゃ真面目な話しだ。
そう、普段はヘラヘラワケわからん事を書いたりしてても決める時は決めるのが漢であると思ってる。
今日は4月1日で引退したパチ、スロ生活者との別れの話しだ。
日々キツくなって行くパチ、スロを取り巻く環境は打ってる人には顕著に感じているであろう…
パチプロと聞くと税金払え!社会不適合者!ゴミ!と、ボロクソ言う人がいる。
まあ、だいたいその通りなんで反論の余地は無いと思う。
が、今日地元に戻った生活者は怠惰を求めてパチプロに行き着いたのではなく仕事で鬱になり、働けなくて苦しんで行き着いた先にパチプロ生活があった。
一言にパチプロといえども色んな人間がいる。
ホントに好きで飛び込んだ奴、どうしようもなく追い詰められて飛び込んだ奴、怠惰を求めて飛び込んだ奴と溢れ落ちそうな社会の受皿的な物だと僕は思う。
さて、前振りが長くなったんで決別と逝こう。
3月最終日に俺の携帯がエアーバイブ。
相手は…めちゃくちゃ久し振りの加藤さん(仮名)であった。
「地元戻って配送の仕事でも始めるよ。最後に飲みにでも行かない?」
昔、良くパチ屋で話した人からの誘いだ。
この人は一生パチプロでやって行くと思ってたから話しを聞きたくて2つ返事でOKした。
因みに加藤さんの年齢は40である。
「…乾杯!」
めちゃくちゃ控えめな乾杯だ。
電話越しの声が暗かったんで悲壮な引退かと思えば普通の…いつも通りの加藤さんであった。
「もう、僕はリタイアだよ。一昨年くらい前からタイミングを探ってたんだけど今回のコロナで止めになった。人と関わるのは苦手だから落ち着いたら配送の仕事するよ。」
引退する時に声高くパチ、スロに悪態ついて止めて行く奴がいる。
こう言う奴にはホント美学を持てと言いたい。
去年俺の知ってる奴が引退した時には最後に捨て台詞吐いて引退していった…
こんな事やって残りの人生何になるんすか?未だにやってる奴はアホですよ?
バカ野郎!
お前がやって来たこと否定してんじゃねーよ!
んじゃ最初はパチプロに妄想抱いて憧れてたのか?
何の世界にも足を踏み入れる時から覚悟してから来いや。そうすれば捨て台詞なんて100%出てこないよ。
俺がソイツに掛けた言葉はこれだ。
「自分のやってきた事全否定してんじゃねーよ!…2度と戻って来るんじゃねぇバカ野郎!…んで、新しい仕事頑張れ!」
最後の最後まで文句言うのは美学が足りない。
どんだけムカつく職場でも最後の最後には
「クソお世話になりました」
だろ?
どんな形であれ少しは世話になっただろ?
ふぅ…熱く語ってしまった。
加藤さんの引退は状況の変化についていけなくなったからだと自分で言っていた。
俺と同じく古いタイプの打ち手である。
同じ時代に生きた同士としては寂しくもあるが友の決断に異論などあろう筈も無く話しを聞いていた。
「東京に仕事で出てきて真面目に働いて病気なってパチプロやってたとか…人生何が起こるかわかんないね 笑 だけど、僕のパチプロ…いや、パチンコはここまでだよ。地元戻って頑張るよ!人生まだまだこれからだしね!」
加藤さんは笑っていた。
俺と同じ時代にパチを打った同士としては気持ちは痛いくらいわかる。
『僕のパチプロ…いや、パチンコはここまでだよ。』
この台詞には色んな意味が隠っている。
同じ時代に打った人間ならわかる。
それを聴いた瞬間に同じ時代を生き同じ景色を見てきた同士として泣きそうになった。
だが、友の門出だ。涙はいらない。
笑って送ってやるのが漢ってもんだ。
店が閉まるまで語り合った…
「加藤さん…これからも色々あるでしょうけど頑張って胸張って生きてください。クソお世話になりました。」
俺の身近な打ち手で最後の平打ちプロが去った。
寂しくなるが友の門出を祝う気持ちの方が大きい。
最後の最後までご馳走してもらった俺は永遠の後輩なのかもしれない…
また、いつか再会する約束をしてから解散した。
同じ時代を生きた打ち手がまた一人…俺の前から去った。
何回経験しても去る背中を見る側は…複雑な心境だ。
だが、1つだけ決めている事がある。
俺が去る時も加藤さんのように笑って去ろうと思う。
さて、真面目な事書いてたら疲れたぜ…
仕事も頑張って明日から稼働行きますか!
いつまでヤれるか自分でもわからないけど最後の最後まで足掻いてみようと思ってる。
次回は源さん(神台)二連戦なんでよろしくー!