夜の期待値の積み方~ピーターパンを救え~
ピーターパン症候群
と言えば有名なマイケルジャクソンを連想する方が多いと思うが俺の友人は完全にピーターパン。
そう、メルヘン村の住人である。
年齢は35歳、有名不動産会社に勤めており順風満帆な人生を歩んでいるかと思われるが彼は…
彼は…
ピーターパンは素人童貞である。
素人童貞?
なにそれ?って、小僧の為に説明しよう。
風俗以外での姓行為をしたことが無いピーターパンの事をさす。
因みにピーターパンのスペックは普通に高いと思う。
高身長、高収入、高学歴と一般的な3Kを装備している。
そんな高スペックの彼は何故ピーターパンなのか…それはこの記事を読めばわかるであろう。
予告しておくが今回の俺は脇役に徹している。
そう、今回のテーマは脱ピーターパン。
一皮剥けてズルムケになれとの愛と涙と熱い友情の物語である。
週末に飲み会の約束を漕ぎ着けた俺達。
連絡等はピーターパンに任せる事にした。
そう、俺は脇役…今回の俺はご飯の横に降臨する漬物に徹する。
魅せてやるよ、俺のアシストを
金曜日の夜にピーターパンに連絡をした。
「明日何時に何処?」
返ってきた返事はメルヘンであった…
「5時に鳥貴族になったよ(☆o☆)」
何やこの顔文字…マジでさ…何で目が星やねん…
しかも、何で焼き鳥やねん!!
コイツ…絶対飲み会タンクトップで来るわ…マジでタンクトップで来たら本気のグーで殴る決意を固めた。
俺は既読スルーをかましてわざと遅れて行くという高等技術を披露する。
おっと、小僧は真似すんなよ!
これは難しい技術なのさ。
あの感じの天然ちゃんなら最初の30分は自己紹介で場が持つ…そこからの無言タイムに登場する読み筋である。
俺の敬愛するシミケン先生もビックリの読みである。
30分遅れて到着。
そこには驚愕の光景がッッ!
ファイトクラブかよっ!自分で突っ込み入れたいが今回は期待値シリーズ。
COOLに行こうぜ。
主役の友達を勤めるサポートメンバーの相方がまたしても強ぽっちゃりであった…。
嗚呼、引き強くなりてーな…。
「 焼酎3つと生1つ。」
なんやかんやで2対2の飲み会()スタート。
うん。
家を出るときの少しのワクテカを返してくれ…。
昨日の今日でまたもや俺のパートナーがポッチャリってどー言う事なんだよ!
定食屋のメニューがライス大とライス中しかないくらいおかしいだろ!!!
つか、そのメニューしかないとか定食屋違うからな…。
おっと…COOLに行こうぜ。
魅せてやるよ!
本物の脇役とやらを…。
んで、冒頭の注文ですよ…。
何で最初の乾杯が焼酎なんだよ!!!
コイツ達…
ガチ飲みに来てます。
何で最初から全開で飲みに来るんだよ!
男はなぁ、ちょっとお酒弱い女子が好きなんだよ!
「 なに飲むの? 」
「 焼酎だよね~(即答)」
…ガァァァアアア!!!
しばくぞボケぇぇえ!!!!!!
「 …ははは…んで、君は何を飲むんだい? 」
「 俺は芋焼酎かな…」
お、おっふ…。
何でフォローに来た…助っ人の僕が完全アウェイなんだよ!
天然×3は何で乾杯して片手で焼酎飲み干してんだよ!
最早オッサンにしか見えねぇよ!!
男はなぁ! 両手でビール飲んで口に泡をつけるドジッ子が好きなんだよ!いい加減にしろ!
おっと…今日は期待値シリーズ、COOLに行こうぜ。
食べるしかねぇな…。って、事で唐揚げをアホみたいに注文して自己紹介のフリを入れようかと思ったが止めた。
乾杯後の二分で二杯目の焼酎をオーダーしてやがるからだ…。
諦めて注文終わってビールを飲んでからトイレに逃げた。
ご飯来る頃に戻ろう…。
五分くらいトイレで携帯をイジイジしてから戻ったら…。
何で俺が注文した唐揚げ全部食べてんだよ!おかしいだろがぁぁああ!!
とりあえずツムツムプレイしている童貞の脚を踏んづけて場を盛り上げるべくトークショーを開催する。
全く脇役は辛いぜ…。
頑張って滑らない話をするが…まあ、ウケない…。
空気が重すぎてウケない…。
つか、ピーターパンがマジで喋らないからしんどいが話しを振りまくって何とか…
何とか全員で会話をするように頑張った…
俺のコミュニケーション能力全て使いきった…
ピーターパンもようやく少慣れて来たのか笑顔も見れるようになった。
それだよ、ピーターパン。
今日はな…お前の笑顔が見たかったのさ
会話の方は…
最終的に何故かガリガリ君のスイカ味は有りなのか?に落ち着いた。
もう意味がわからん…。
疲れた。仕事よりも稼働よりも疲れた。
だが、俺(フォローの達人)の活躍により場が盛り上がって来た。
「 終電大丈夫なん?」
「 今日は朝まで飲むから大丈夫!」
どうやら俺の仕事は終わったようだ…。
隣にいる童貞にウィンクをしてから俺が切り出す。
「 そうなんや、俺…俺…俺は…
終電だから帰るわ(^-^)v (^-^)v 」
童貞が凄い顔で僕を見ていたがスルー。
バカ野郎!ここまでお膳立てしたんだ。
後は…お前次第だ。強くなれ。
童貞と朝まで宣言をした天然×2を残して俺は家路に着いた。
外に出ると月が綺麗であった。
深呼吸をしてから歩いて家路についた。
大切な事だから二回言う。
「 歩いて 」家路に着いた。
家に着いて携帯を見たらLINE未読が10件あったが読まずにそっと携帯の電源を切り眠りについた。
俺は悩める一人のピーターパンを救ったのであった。